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  • 執筆者の写真玄哲

【コーヒーの話】単発で連載再開


今日はコーヒーについて語ってみようと思います。

なんでって?僕が好きだからです☕️ ただそれだけ!!

コーヒーの良いところは何と言ってもリラックス効果ですよね。 とある研究ではうつの抑制効果もあると言われているそうですよ。

(「Australian & New Zealand Journal of Psychiatry 2016, Vol. 50(3) 228– 242」約30万人にコップ一杯/日の摂取実験を行ったところ8%のウツ減少とのこと)

ドリップコーヒー

私のビジネスパートナーであるドクターがこんな話をしてくれました。

アメリカ内科学会雑誌に出て話題になった観察研究(Ann Intern Med.2017;167:228-235.)で 58,000人を平均16年追いかけて、がんの発生率をおいかけるとコーヒー摂取量が多いほど死亡率が低下し(最大20%)中でも心筋梗塞や脳梗塞による死亡が特に低下した、と。

(コーヒーやるじゃん!!!)

ただ、、 2-3杯/日以上はほぼ変わらず、そんなにたくさん飲む必要はナシ。 デカフェ(カフェイン抜きのコーヒー)でも同様の傾向がみられたがカフェイン入りよりも効果は弱い。 と言うことで何事もバランスが大事!

一般的に言われているように一日に3〜4杯以上飲んでいると中毒性が出てくるわけです。 何がダメってご存知「カフェイン」です。 カフェイン中毒になると禁断症状による偏頭痛を引き起こし、人によってはイライラ、動悸や震えにまでなるそうです。 私自身はそこまで中毒症状になっている人には出会ったことはありませんが オフィスでうっかり、今なら自宅でエンドレスに?ガブ飲みしてる方!! 合間合間に、適度にお水も飲んであげてくださいね。



あ、忘れちゃいけないのが「カフェインと 睡眠」の関係ですね😪

これもドクター情報ですが


コーヒーの睡眠 に対する影響を調べた研究(J Clin Sleep Med. 2013 Nov 15;9(11):1195-200.)で 12人の(睡眠もちゃんと取れている)健康な男女が一日400mgのカフェイン(コーヒーにして3-4杯)を一日の様々な時間(睡眠直前、3時間前、6時間前)にとった時に、 睡眠の0, 3時間前はもちろん、6時間前にとったカフェインですら、眠ってから約1時間ほどの睡眠に悪影響を与えた(総睡眠時間が短くなったり、睡眠中に覚醒することが増えた)という結果が出ました。つまり7時間くらいは影響が残るというわけですね。

7時間っていうと「夕方くらいから摂取を考えなきゃいけない」なんて、ちょっと。。。 上記のデータは12人なのであんまり神経質になりすぎても、とは思いますがディナーの後のコーヒーは1杯くらいにしておきましょう。 さて、ここまでは科学的なデータも交えてコーヒのメリット、デメリットを発信してますが 僕も鍼灸師の端くれなので東洋医学の視点からお話ししてみましょう。📚

東洋医学とコーヒ

さて、

後半は「薬膳としてのコーヒー」

といった感じですかね🙄

東洋医学(思想)はバランスを大事にします。


ザックリ言うと、足りない時は補い、有り余っている時は取り去る、または抑えるという考え方です。(これを 補瀉 と言います) 例えば、身体が冷えていれば熱が足りてないので補う、炎症が起きていたり熱がこもっていたらそれを取ったり冷やしたり。🔥💦 口から摂取する飲食物も一緒です。 その人にとって普段必要なものでも、時と場合によっては過剰摂取になり害になってしまうのは上記の内容からもお分かりいただけると思います。 東洋医学では味覚を5つの分類に分けます。 どんな分類かというと!


「酸」「苦」「甘」「辛」「鹹」

これらを合わせて 五味 と言います。 最後の「鹹」は「かん」と読み塩辛い、しょっぱいといった分類です。

旨味成分の凝縮した食べ物もこれらに含まれることが多いです。

これらを偏って摂取するとバランスが崩れて身体に悪影響を与えます。 (1つの食べ物に1つの性質、という訳ではなく酸苦、甘辛といった複合的な要素の物も多くありますし時期によっても変わります。)

で、これですね「そんな感覚的なこと」と思われるかもしれませんが味覚の偏りが身体や特定の臓器に与える影響って栄養素やホルモンで説明できちゃうんです。 時代が東洋医学に追いついて来ましたね! その辺り、また今度『』をテーマに書きますね💡

さて、コーヒーについてですが ☕️苦味と甘味☕️ 主にこの2つの性質を持っています。


苦味

東洋医学では苦味には利尿作用消炎作用があると考えられています。 身体の中にある炎症の「熱を取り去る作用のある食材」が分類されます。 コーヒーの「熱を取る作用」は比較的マイルドな方です。 イメージしやすいのは春野菜、苦いものが多いですよね。 冬の間に溜め込んだ毒素を排出するために身体が自然と欲しがるんです🌿

甘味

コーヒーのもう一つの性質、甘味ですがこれは今で言う人工甘味料的な甘味ではなく

「食材そのものの甘味」です。 ジャガイモやキノコ類、海鮮ならエビなんかも甘味の分類に入りますがよく噛んで味わうと甘味、感じませんか?

甘味は身体を温め緩める作用があります。 コーヒーをリラックスタイムに求めるのは、精神的な緊張が続いた後に身体を「緩めたい」と甘いものを欲する作用と、使った頭にこもった熱を「抑えたい」という苦味による作用が働く訳ですね。



では過剰摂取はどうなるでしょう。

デメリットですね。

東洋医学ではこんな風に考えます。 「苦味」は摂り過ぎれば身体を冷やし過ぎてしまいます。 身体の中では心臓・循環器と密接に関係していると考えられています。 心臓の機能は熱を持ちやすい性質があるんです。 (ちょっとクイックスクワットを30回くらいするだけでも心拍数は軽くあがって温まりますよね?) 身体の代謝が上がれば熱もあがります。 そんな時にはそれを抑えるための「苦味」は効果的なのですが 元々、低血圧だったり冷え性の強い方は過剰摂取により症状を悪化させてしまう可能性があるんです。 さて「甘味」のデメリットですが摂りすぎれば太ります。 甘い物の摂り過ぎで肥えていく、イメージ通りです。 身体を緩める作用があるので、緩み過ぎれば全身倦怠感(だるさ)が出て締まりがなくなります。 リラックスのその先にあるものですね。。

また、栄養循環が悪くなるので長い目で見ると骨や髪の質にも影響を与えます。 といってもコーヒーの甘味はそんなに強いものではないので心配はないでしょう。 むしろコーヒーのお供にはご注意を😏 ちなみにコーヒーに含まれる酸味ですが、ローストの加減で変わるのであまり重要視されていないようです。


さて、ざっと書いてきましたが結論から言うとやはり1日2〜3杯で留めておきましょうということで落ち着きそうです。

余談ですが自分好みのコーヒーを知りたい方は少しぬるいくらいで飲むと「そのコーヒーの個性」が分かりますのでやって見てください。


では、また。 参照 本間祥白(1968)『難経の研究』医道の日本 岡部素道(1983)『経絡治療の真髄』 績文堂 阪口珠未(2013)『毎日使える薬膳&漢方の食材辞典』ナツメ社

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