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  • 執筆者の写真玄哲

【カレーは飲む派?それとも噛む派?】

さて前回、糖は悪者?といった話から、血糖値ってそもそも何なんだということを少し怖いニュアンスを交えつつ書かせていただきました。


噛むって大事ですね〜

…といってもなかなか腑に落ちない訳ですね。


運動している患者さんには良くこんな話をします。

サッカーでも野球でも何でもいいのですが…


では、例えばゴルフ


「長時間運転してゴルフ場行って体は固まっています」

「到着していきなりフルスイングします?」🏌️


軽く素振りしたり、ストレッチしたりウォームアップの仕方は様々でしょうけれども何かしら、自分なりの調整はすると思います。


食事も同じです。


噛まずにドカドカっと胃に食べ物が落下してきたら、胃腸からしたらそれはいきなりのフルスイングや全力疾走と一緒です。

柔軟性があるうちはいいですが、知らず知らずに負担は『確実』に蓄積します。


では『食べ方』について


学校給食で「三角食べ」なる必殺技を習った記憶がある方も多いかと思います。

では「三角食べ」のどれから食べるかって覚えてます?


私は「記憶にございません」🤷‍♂️


この仕事に就いて改めて見直した次第です。

上述したように、いくら三角に食べても

🥖炭水化物🍚 →スープ🫕 →野菜🥦


という順番で食べたら血糖値の乱高下も引き起こしますし、消化吸収のシステムとしては全然ダメなわけです🙅‍♂️


そうすると良く考えられているなと感じるのは日本会席やフレンチのコースメニューです。

野菜やスープ、オードブルなどから始まりメインは中頃〜終盤

お米やパスタといった炭水化物は最後に、お腹が膨れたくらいに軽めに登場します。

洋の東西を問わずそういう流れが多少なりともあるのは、とても理に適っていると思うわけです。


厳密にいうとスープでもコーンスープは糖度が強いから何だかんだと、気にし始めたらキリがないですが

今まで何も気にしてなかったけど、これからのことを考えて少しでも変えていきたい!という方は


まずは

・最初の3口30回

・炭水化物はそれ以降に口にする


この2つからチャレンジしてください。

1皿で完結しているもの、例えば

ラーメンだったら上のチャーシューとか卵🥚

牛丼だったら牛肉とタマネギ🧅


それらを味わってから全体の食事に入るだけでも多少違いが実感できるようになります。


(もう少しトライできる方は「一品、口に入れる毎にお箸を置く」)


で、よくカロリーの話も問題になりますがこういう食べ方をしていくと段々

「お腹いっぱいスイッチ」がちゃんと反応するので、そもそもそんなにドカ食いしなくなります。

カロリーオーバーの機会が自然と減ってくるんですね。


また「食瞑想」という言葉もある通り、良く噛むことで味覚が研ぎ澄まされていくので味付けも濃すぎるものを欲しなくなります。


食べないと動けないという方いますが、食べ方が変われば


「大量に」食べなくても「動けます」


ここからは少し専門的な話になってくるので上の「食べ方」だけをとりあえず実践していただいても結構です💡

(また、ここから先に出てくる( )内の物質名称はサラッと読み飛ばしOKです)


なぜそんなに量を食べなくても動けるのか、というと実は


「消化吸収のサイクルは食べ方によって変わる」からです。


一つ前の記事【結局、糖質って悪者なの?】では糖質が身体に入るまでのことについて少し触れましたが

糖質の多い食べ物が胃腸に入り血糖値がガツンと上がると「血糖値を下げるためのホルモン・インスリン」は


「また噛まずに放り込んだだろ!」

「まだ準備できてないよ!!」


。。。

「はい、お待たせ💨」


と少し時間差でドバーーっと出てきます🌊

なので血糖値の上昇のタイミングと、インスリンによる下降のタイミングで微妙にタイムラグが起こり「血糖値の乱高下」が起こります。

(血糖値スパイクとかシュガークラッシュと呼ばれます。)


食べて急上昇⤴️

少し遅れて一気に下降⤵️


この時に眠気が誘発されます。

ご飯の後に決まって耐えがたい眠気が来る方はもうかなりの危険信号です🚥


ちなみに、これが日常的に繰り返されると血管ボロボロになってきます⚠️


そして、血糖値が下がり過ぎると活動がそもそもできなくなるので通常の血糖値まで上げるホルモンがいくつか出ます。


この時に


『自分の身体のために使いたいアミノ酸やビタミン、ミネラル』を使ってしまいます。


それは、もしかしたらあなたの



傷の回復のために😵

免疫安定のために😖

美肌のために😢


使おうと思ってた貴重な材料だったかもしれません。

でも、細胞の中で使う前に⬆️上の仕事でもう使っちゃってるんです。


必要な材料を使ってしまった弊害はどんなところに現れるのでしょうか🤔

その後の糖質の動きを追いながら見てみましょう。

糖質(グルコース)を食べて吸収すると『鍵』(インスリン) が細胞という作業部屋に入れてくれます。


⏩その部屋の中で「実際に身体で使えるエネルギー」に変換する作業が行われます。

⏩その部屋の中には実はさらに『エリート部署』があります。

(覚えてますか?学生の時に習いましたね、ミトコンドリアといいます)

⏩エリート部署では「さっき使っちゃった素材」を必要としています。

糖質のコントロールが上手くできていないと、資源が入ってこないためエリート部署で作られるはずの「効率の良いエネルギー」が作り出せません。



💡作りだしたエネルギーは「ATP」といいます。(名前は覚えなくて大丈夫)


本来エリート部署(ミトコンドリア)ではATP36〜129個のエネルギーが作られます。

でもエリート部署での材料が足りないとエリートさん達は仕事できません。

で窓際さんに余った仕事が回ってきます。


窓際さんは残った素材で『ATP2個しか』作れません。


たまに、ご褒美ケーキ🍰とか久々ラーメン🍜とか全然オッケーなんです。

別に皆さん修行中というわけでもないでしょうし。


でも、いつもこの食事をしていると体がその《ATP2個しか作れないサイクル》になってしまいます。

むしろこの食事形態が戦後一般化してしまったので現代日本人が『無意識に』壊れてるんです。


とはいえ急にそれを取っ払うと



・強い疲労感

・動悸や不安

・不眠や歯軋り

・抑うつ症状


といった症状が出てきます。

体は変化には急対応できません。


皆さんだって、自分が未経験のオリンピック競技をいきなり「やってみて✨」と言われたら対応できませんよね。

なので、今日これを読んで


「じゃあ今から糖質0!!」


とか絶対やっちゃダメですからね。


さて、糖質サイクルさんはすぐにエネルギーを使い切ってしまうので


「あーさっき食べたけど腹へったー❗️」

「も〜〜動〜け〜な〜い〜‼️」


となる訳です。

これが酷くなるとシャリバテとかハンガーノック(低血糖)といわれる症状を引き起こします。


前回、車とガソリンに例えた話をしましたがリッター2キロしか走らない車が、お米や麺類、間食好きでいつも何か食べてる方で

きちんと本来の機能が働いてる方はリッター36キロから129キロというイメージです🚙

(年齢、基礎体力や食生活、現在何をしてるかによって個体差あり)


難しいことは一旦置いておくとして、

食べる順番や食べる素材のバランスで「自分の燃費が格段に」変わるんだと少し分かっていただけましたか?


とはいえ書いてる私も好きでラーメン食べたりケーキ食べたりしますよ。

でも昔に比べると量は凄く減りましたし、そんなに頻繁に食べたいと思わなくなりました。

体がそういうサイクルになったってことですね🚶


さて、では⬆️「そういうサイクル」になってる人が飢餓状態になった時はどこからエネルギーを作り出すの?

そんなお話を次回やっていきましょう。


ファスティングやダイエットの時に何が起きているか、にも関係してきます💪


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